2019 / 兵庫 / 福祉施設(新築) 建物の完成に至るまでには越えていかなければならないハードルがたくさんある。 とても無理ではないかと予算や法律が行く手を阻む。 だが、その度に現状を把握しながら一歩ずつその実現可能性を探っていく。 諦めなければその実現は不可能が可能に変化していく。 現在の日本は超高齢社会を迎えたこともあり、 運営主体や目的に合わせて福祉施設の種類が細かく分かれている。 また、それに合わせて監督省庁や法律、条令等も個別に分かれている。 この建物はデイサービス、ショートステイ、サ高住の3用途を含む福祉施設である。 その3用途を建物内の廊下と敷地内の外部の通路で柔らかく結びつけ、 それぞれの用途が有機的な関係性を築けるように配慮した。 厳しい予算の中、さらにそれぞれの用途に絡む法律や条令の規定を踏まえつつ、 それをクリアにしていくことに多大な時間を費やした。 何度も頓挫しかけたが、建築主、設計者、施工者がそれぞれ粘り強く取り組むことで ようやく完成を迎えた。 |