2016 / 兵庫 / 住宅(新築) 郊外に同じような街並みが拡がる。どの家も所謂、”nLDK”の間取りである。 ”nLDK”自体が悪い訳ではなく、経済性・効率性を重視した結果の ”nLDK”が 日本の街並みを画一的な、無個性な街並みにしているように思われる。 その時代、そこに住む人に則した間取り・計画を行うことで多様で個性的な 街並みが出来ていくと考える。 計画敷地は郊外の閑静な住宅地である。建築主はご夫婦とお子さんが一人。 間取りの希望は、所謂、”nLDK”の間取りであったが、 打合せを重ねる内にパブリックなリビングとプライベートなリビングの2つのリビングが必要であると確信した。 そのため、広めにとった玄関とセカンドリビングに繋がりを持たすことで 家族で過ごすプライベートなリビングとは別にパブリックなリビングを設けるに至った。 また、家に対するイメージを共有した結果、内外共に木の質感を感じられる設えが必要であると考えた。 外装材の一部にはレッドシダー、床材にはチーク、壁・天井の一部にはアガチス、 キッチンやテレビボード、ダイニングテーブル等の家具等はチェリー材、と 木の質感を重視した無垢材を多用し、空間性の充実を図った。 |